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白井 浩; 滝塚 知典; 小出 芳彦; 内藤 磨; 佐藤 正泰; 鎌田 裕; 福田 武司
Plasma Physics and Controlled Fusion, 42(11), p.1193 - 1217, 2000/11
被引用回数:56 パーセンタイル:82.34(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60UのNBI加熱ELMyHモードプラズマにおいて無次元輸送研究を行った。プラズマ断面の三角形度が大きい場合と小さい場合について、電子及びイオンの規格化熱拡散係数*及び*の規格化ラーマ半径*依存性を調べ、いずれの場合も*及び*は強い*依存性を持つことを明らかにした。これは*の値が小さい将来の核融合炉において熱拡散係数が小さくなり、炉をコンパクトに設計できることを示す。ただし、ELMの強度が強くなった場合には、*の強い*依存性は変わらないものの*の*依存性は弱くなり、イオンのエネルギー閉じ込め性能の劣化が顕著になることを明らかにした。したがって、ELMの抑制は将来の核融合炉では必須の課題となる。また、規格化エネルギー閉じ込め時間*の規格化衝突周波数*依存性は弱いことを明らかにした。
JT-60UHモード研究グループ
JAERI-Research 95-075, 64 Pages, 1995/11
熱核融合炉実現のためにはエネルギー閉じ込め性能の改善が最重要課題の一つである。ITERではELMy Hモードを主要運転モードと考えている。ITER工学設計においてHモード特性に関し解明されていない問題点があり、これをITER物理R&Dとして研究を進めることが要求されている。この要求に応えるために行ってきたJT-60UにおけるHモード閉じ込めの研究の最近(1995年4月-9月)の成果をこの報告集にまとめた。高イオン温度Hモードの閉じ込め比例則、輸送特性の時間的挙動、無次元輸送実験、Hモード遷移に関する研究(パワー閾値比例則、周辺プラズマ物理量のパラメータ依存性、中性粒子の影響、H-Lバック遷移)、およびELMの発生条件についての研究結果が示されている。
白井 浩; 滝塚 知典; 内藤 磨; 佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 小出 芳彦; 平山 俊雄; 安積 正史
Journal of the Physical Society of Japan, 64(11), p.4209 - 4220, 1995/11
被引用回数:39 パーセンタイル:81.8(Physics, Multidisciplinary)JT-60Uの中性粒子入射加熱Lモードプラズマにおいて局所無次元輸送解析を行い、r=2a/3における一流体熱拡散係数が弱いジャイロボーム拡散に従うことを明らかにした。またr=2a/3における電子及びイオンの熱拡散係数、も弱いジャイロボーム拡散に従うことを確認した。a/3r2a/3の領域ではは弱いジャイロボーム拡散とボーム拡散の中間に位置した。はほぼ弱いジャイロビーム拡散に従い、はボーム拡散寄りになった。即ちプラズマの輸送特性を議論する上で重要なこの領域において、電子系とイオン系で輸送特性(依存性)が若干異なることが判明した。この特性は安全係数の異なるプラズマでも全く同様に得られた。JT-60Uで得られた解析結果はDIII-Dが主張している電子系とイオン系の輸送特性の決定的な違い(電子系はジャイロボーム拡散、イオン系はゴールドストン拡散とボーム拡散の間)とは異なるものである。
白井 浩; 滝塚 知典; 菊池 満; 森 雅博; 西谷 健夫; 石田 真一; 鎌田 裕; 佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 小出 芳彦; et al.
IAEA-CN-60/A2-17, 0, p.355 - 364, 1995/00
JT-60のジュール加熱及び中性粒子入射(NBI)加熱プラズマのデータを用い、無次元変数の関数形で蓄積エネルギーの熱化成分の比例則を確立した。その結果熱輸送比例則はボーム則とジャイロボーム則の中間になった。局所熱輸送解析の結果から、Lモードプラズマにおけるイオンの熱拡散係数はプラズマ電流、吸収パワーに強く依存し、電子の熱拡散係数はこれらにはほとんど依存しなかった。高モードプラズマにおけるエネルギー閉じ込め時間の改善はイオン熱拡散係数の軽減によるもので、電子の熱拡散係数はLモードプラズマと同程度だった。高モードプラズマにおいてNBI加熱中での蓄積エネルギーの熱化成分の改善(Lモードプラズマの蓄積エネルギー比例則との比較)は、最初はプラズマ中心部で、次にプラズマ周辺部で起こる。